SAW
DVDを借りまくって映画を観るという、非常にインドア志向のGWを過しております。今日観たのはこれ。
- 出版社/メーカー: 角川エンタテインメント
- 発売日: 2005/03/11
- メディア: DVD
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「目覚めたら老朽化したバスルーム、足首には鋼鉄の鎖、対角線上にもう一人の男、間には自殺死体…このノコギリは何に使うのか」 というTVスポットが非常に印象的だった、ソリッド・シチュエーション・スリラー。
感想。面白かったです! まさに極限状態。ここ最近観たホラー系の中では断トツの1位です。(厳密に言うと、ホラーじゃなくてサスペンスだと思いますが)
思わず惹き込まれてしまう状況・設定、スピーディーな展開、張り巡らされた伏線の数々…そして最後の大どんでん返し。最初から最後まで緊張しっぱなしでした。多少荒削りな所はあるかもしれないけど、そこは低予算+撮影期間18日という過密スケジュールのため、って事で。
観終わった後しばらく興奮状態だったのですが、ネットでレビュー等見てみると、案外評価の低い方が多くてしょんぼり。そうかなぁ…よくできてたと思うんだけどな。
以下、ちと物語に触れます。
1番多かったのは、犯人の正体が唐突過ぎる! 反則だ! という意見。
確かにそうかもしれないけど…でもあの人が犯人だという伏線は、回想シーンの中に散りばめられていたと思います。1度観ただけでは分からないかもしれないけど。それに何より、「あいつはずっと“最前列”いる」、というのが最大のヒント。
ここは素直にやられた! と悔しがりましょう。予想外の展開は、観る側にとっては嬉しい裏切りです。
それから、ゴードンが足カットに踏み切っちゃった訳。
ノコギリなり上着なりを使えば、携帯電話取れたでしょ! と思うかもしれませんが、電話から聞こえてきたのは娘の悲鳴と銃声。あの状況では、2人が殺されたと思い込んでしまって当然です。
電話に出たって相手は犯人。時間切れで助かるすべもない。もうこうなったら自力で脱出するしかねぇ! そういう心境だったのだと思います。
で、ラスト。それであの後2人はどうなっちゃったの? という疑問が多いようですが、そこは皆さんのご想像にお任せします。といったところでしょう。
そもそも私は、2人の生死がそこまで重要だとは思いません。このゲームによって、ゴードンもアダムも命の大切さを痛切に思い知った。それで十分だと思います。しいて言うならジグソウの最後の台詞、「ゲームオーバー」がすべてを語ってるんじゃないかな。
そんな感じで、批判的な意見を書かれているのは、分かりにくい・説明が足りないと感じた方がほとんどのようですね。
でも待て。映画において、1から10まで説明を求めるのはナンセンスってもんだ。すべて明らかにしてしまっては、逆に面白みがなくなってしまう。伏線を読み取って、繋ぎ合わせて、自分なりの答えを出して…それが映画の楽しみ方なのでは?*2
それに『SAW』には、疑問に対する答えがちゃんと用意されてると思うんだけどな。ゼップの行動然り、ジグソウがゴードンをターゲットに選んだ理由然り、アダムが巻き込まれた理由然り。
何はともあれ。
タイトルにも気がきいていたり、監督が若くて驚きだったり、脚本家が主演で驚きだったり、私の中では星5つの作品となりました。
ついでに、『SAW』を楽しめた方はこちらもいけるかも、という作品をいくつかチョイス。