救命病棟24時 #11(終)

★★★☆☆

 「葉月ちゃん痛いよー!」
 「行かないで! 痛い痛いッ」
 「マジ痛い」
 「いたーい……なに?」
 今週の大泉洋@佐倉くん厳選台詞集。最終回は「痛い」編でお送りしました。
 アバンタイトルで食中毒パニックは収まってしまいましたが、スタッフが激減した事はその後にかなり響いてきましたね。22時間労働……。みんなやつれて疲れ果てているのに、進藤先生だけはなんだかいつもと変わらないようで。さすが国境なき医師団! 強靭なる体力と精神力!(馬鹿にしてないよ)
 最終的には、子供ってよい! 希望を持とうぜ! って事で……FA? なんだか最終回っぽくない最終回でしたね。冒頭の食中毒パニックみたいな張り詰めた緊迫感が続けばよかったんだけど……それじゃあ息が持たないか。
 「災害下における救命医療」という事で、全体的に災害がメインでしたが、できればもうちょっと人間関係を掘り下げていって欲しかったなぁ。1・2シリーズは人間模様がメインだったので、余計にそう感じてしまうのかも。もっと1人1人の内面を描いた人間ドラマが見たかったです。*1
 しかし、このドラマの主人公は進藤先生? 楓女史? なんだか2人とも見せ場があったようなないような。
 楓女史は裕樹(婚約者)が亡くなって立ち直る回があったじゃないか! と思うかもしれませんが、逆に言えばそれだけだったような気もするし。医者として治療に専念する姿も、指導医として研修医を教育する過程も、それほどクローズアップされないままでした。救命医として成長した姿は存分に拝めましたけどね。
 進藤先生に関しては、ゴッドハンドと言うか、もはや神の域に達しておられて。常に周りよりも一歩引いて物事を見ているので、メインらしいメインの回はなかったような気がします。なんでそんなに達観しちゃってるの? 人間味が感じられないよ……!!
 ほら研修医ミスったんだろ? 蹴っ飛ばせよ、蹴っ飛ばせよ! ウジウジ悩んでるくらいなら医者辞めちまえって言っちゃえよ! 最終的には一人称「僕」とかになっていて、すんげー偽者くさかったです。スタッフから怖がられていた進藤一生はいずこに!
 ……よっぽど寺泉代議士や河野弟の方が目立っていたように思います。
 まぁそんな不満もありつつも、1クール楽しんで見る事ができました。きっと進藤先生は、今日も世界のどこかでメスを握っているんでしょう……って、オイちょっと待て!
 河野兄が進藤先生の手術衣着てるぅーーー!!!
 おのれ研修医!*2 それは神の手すなわちゴッドハンドを持つ伝説の外科医のみが着る事を許された聖なる手術衣! お前ごとき成り立て救命医が身に着けていいものではないのだ! 器を知れ!!
 あーもうショック! 超ショック! YouはShock!!
 せっかく清々しい気分でドリカムの「何度でも」を聞いて終われるところだったのに……お前のせいで台無しだ! 全国の進藤先生ファンから大ブーイングだ!
 非常にモヤモヤした気持ちのままラストを迎えてしまったので、星1個減点です。
 しかし朗報もあり。恒例の(?)救命2時間SPは、特別編「アナザーストーリー」と称して、主役はなんと佐倉くん!
 本編での中途半端な出番はこのためだったのか、それとも扱いの悪さにファンが業を煮やしたせいか? 理由はともあれやったね大泉さん! 公式サイトのインタビューで言っていた、「仲の良いディレクター」って藤村Dの事かい?(関係ない) どうでしょうの公式サイトでは、秘仏のご開帳が始まっておられますし。早く千葉に帰ってローソン屋敷に討ち入りして来なければッ! 藩士失格だぜまったく……(泣)

*1:そういう意味では2が理想的。この回のメインはこの人って感じで、ちゃんと1人1人を描いてくれましたからね。

*2:この段階で彼はすでに研修医ではありません。