銀盤カレイドスコープ #12(終)

第12話 「シンデレラ」

★★★

 このアニメに最後までスケートシーンを求めてしまった私は負け組。
 アニメならこういうイメージ映像的な表現もできるんだなぁ、と少し脱力しながら思ったり。リアの演技なんかは比喩でもなんでもなく本当に「時が止まっていた」。
 でもスケートシーンはばっさり切って、タズサとピートの関係に重心を置いたのは正解。ラストダンスではタズサがメダルよりも大切なものを見つけた事が分かったし、2人の別れも切なかった。ピートがタズサの告白を遮ったのも、口に出してしまえば未練が残ってしまうからだろうな。最後は笑顔ですっきりお別れ。「ピートが戻ってくる」というオチは外れたけど、飛行機に今はなきカナダ人幽霊への思いを馳せるタズサの姿は少し寂しくもあり、清々しくもありました。
 …と、好意的に解釈してみたけど、やっぱり不満は残るな〜。最後の最後まで「ピートにトマトを投げつける」タズサはどんな演技をしていたのか謎のままでした。お疲れさま、アラン・スミシー監督。