仮面ライダー響鬼 #48(終)

最終之巻 「明日なる夢」

★★★★☆

 最後だから第二部表記はやめてあげる。
 色々と文句は山積みだったはずなのに、ラストで『少年よ』が流れ出した途端、不覚にもほろりと来てしまった。くそぅ、なんか悔しいな。でも「出会った頃からずっと、明日夢は自慢の弟子だったよ」というヒビキさんの言葉が聞けただけで満足だった。うん。
 でもやっぱり文句は言う。
 まずいきなり一年後でズコー。ラストバトルであるオロチ戦をああもあっさり流してしまうとは…無事成功したんだってことはわかったけど。明日夢が医者になることを決めた理由もばっさりカット。こっちもパネルシアターの女の子の影響なんだろうなーとは想像がつくけど、少年の成長物語なんだから、せめてそこくらいは見せて欲しかった…。
 その後、助けに来たキリヤたん(瞬間移動?)とか、もっちー誘拐(何がどういいサンプル?)とか、わりとご都合な展開が続くんだけど、そのあたりは最終回ということで目を瞑ります。紳士淑女の最期も哀愁漂ってたし、明日夢の成長も見て取れたし、キリヤたんの変身も見れたし…………別に見たくなかったけど。
 でももうちょっと周りの人のその後も見たかった。イブキ×香須実&トドロキ×日菜佳カップルとか、天国にいるザンキさんとか、温泉旅行で「ザンキさん、オレ、やるっす!!」って意気込んでるトドロキさんとか。あとたぶんキリヤたんの鬼の名は「キョウキ」で決まりだね! 変身後は「狂鬼」ね。
 個人的に、ヒビキさんから貰ったコンパスが最後まで出てこなかったのが残念です。あとキリヤたんの父親とヒビキさんって結局無関係だったの?
 前期と後期、それぞれにいい所・悪い所があったけど、やっぱり私は前期の方が好きでした。できればあのままのノリで行ってくれて……1話と同じくフェリーの上で、海に転落しそうになった子供を颯爽と助ける青年。(中年?) そして呆然とする少年の横を、「鍛えてますから。シュッ(例のポーズ)」と言って立ち去っていく。もちろん『かえるの合唱』の替え歌を歌いながら。それが1X年後の明日夢だった――
 みたいな超ベタベタな最終回が理想でした。まぁ成長した明日夢を誰がやるんだって話ですが。つかこれ、1話を見た時に予想していたエンディング。あの時は明日夢が鬼になるんだろうと信じて疑わなかったよ…。毎回ヒビキさんがどんな替え歌を歌ってくれるのか楽しみだったし、ミュージカルもどきに度肝を抜かれたのも懐かしいなぁ。バカリズムにネタにされていた頃が一番輝いていました。
 すべて思い出です。来週からはビーファイターカブトなライダーを楽しむぜ!