ノエイン もうひとりの君へ #24(終)

第24話 「ハジマリ」

★★★★★

 自分の目で見たものが真実なんです。
 だからアトリもトビたんも消えてないよ。だって視聴者がちゃんと見たから。存在を確定したから。(ちなみにトビたんはおにゃのことして確定しました。ボクっ娘だもん! 胸だってちょっと人より小さいだけだもん!)
 と、なんかキモイ発言はこれくらいにして。
 いやー、よかった。難解ではあるけれど、よかった! と声を大にして言えます。ノエインが消え、未来は再び無限の可能性に。ハルカとユウは「ハルカの死なない世界」を自分たちの手で選び取り、進んでいるのです。実に希望のある最終回じゃないですか…( つД`)
 アトリもカッコよかったが、郡山さんもカッコよかった! 時空が収束を始めたことにより、「撃たれなかった郡山さん」が篠原をぶん殴り(超すっきり)、その存在を内田ちゃんが見て確定することにより、「撃たれなかった郡山さん」が現実となる。この世界の設定を実に生かしていて面白かったです。
 最後まで認識、確定、とテーマが一貫していてよいね。誰にも認識されなかったシャングリラは消える。擬似観測者によって確定されていた竜騎兵たちも消える。ラクリマの住人たちは地上に上がり、自分たちの目で世界の終わりを「認識」しようとする。そう思うと、目の見えなくなったラクリマのミホには何か深い意味があるのでは…と勘ぐってしまいます。自ら「認識」することを拒絶した、とか。
 作画も内容もまったくダレることなく、最後まで突っ走ってくれました。非常満足、そして楽しむことができた作品であります。謎は残っているけれど、そこは逆に明らかにしない方が深みがあってよいですね。決して投げっぱなしではないから。
 ちょっと気になることといえば、ハルカの中でユウよりもカラスの存在の方が大きくなってしまった(ように見えた)こと。いつの間にか、「ユウと十五年後のユウ(カラス)」から、「カラスと十五年前のカラス(ユウ)」になっていたような気がします。まぁカラス派になるハルカの気持ちはわかるよ。カラスカッコいいもんね。
 ラクリマの住人だったカラスは消えてしまったけれど、ハルカがその存在を認識して確定した。十五年後のユウ=カラスという未来も存在している。東京から帰ってくるのは、その未来を進んでいるユウかもしれない…よね?
 うわー、長々と書きすぎた。