涼宮ハルヒの憂鬱 #14(終)

第14話 「涼宮ハルヒの憂鬱Ⅵ」

★★★★★

 結論:一番のツンデレキョン
 みくるに対する嫉妬という名のストレスが爆発し、閉鎖空間に二人きりのハルヒキョン。おそらくそれが嫉妬だということもわからずにイライラしたり、突然閉鎖空間に閉じ込められて不安になったり、神人を目にして大喜びしたり、ハルヒの心情変化が表情から伝わってきてよかった。しかし「私と仲良くしないで」「私のせいです」というみくるの言葉を聞いても、こんな状況に陥った理由も、自分がハルヒに選ばれた理由もわからないキョンは鈍感を通り越してなんというかもう。
 長門とみくるのヒント、『白雪姫』の答えは「キスしたら目がさめる」。白雪姫に例えるほどロマンチックではなかったけれど、BGMと演出のおかげでやたらと壮大なキスシーンになっていた。これを最後に持ってきたかったがためのシャッフル構成でした、ということで。
 次の日、律儀にポニテにしてくるハルヒがたまらん。これでまた元通りの日常が、というかむしろパワーアップした涼宮ハルヒ超監督による様々なSOS団活動が行われるかと思うと、感慨深い最終回ではあった。
 というわけで、初回から何かと話題を振りまいてくれた『涼宮ハルヒの憂鬱』もこれで終了。インパクトで言うと、本編よりもサイドストーリー的な朝比奈ミクルやライブアライブの方が上だったという。なんにせよ、京アニはやっぱりすごかった。監督なのか脚本家なのか、異様に古泉×キョンをプッシュしてきたスタッフの方には拍手を送りたい。今期一番情熱を持て余した。
 ちなみに印象に残った台詞ナンバー1は、野球試合での「すごい飛んでる!」。これ以上、瞬発力と破壊力を兼ね備えたツッコミはあるまい。(ツッコミなのか?)
 私がどれくらいこのアニメを楽しんでいたかは、感想のテキスト量で一目瞭然。あのしょっぼい駄作自主映画(これ以上ないくらいの褒め言葉)を観て原作全巻集めてしまった時点で、まんまと乗せられてしまっていたのでしょう。『消失』が映像化される日を待ち望みつつ、とりあえずはDVD第1巻が届くのを楽しみに待ちたいと思います。