圭一の行動について
◇圭一の行動が筒抜けだったのは?
これはやはり、村の結束力・情報網のおかげでしょう。
- 大石の訪問→本当にレナが見かけただけ。もしくは悟史の件からの推測。
- カップラーメン→これもレナが見かけただけ。もしくは両親・村の人から聞いていた。「後ろにぴったりとくっついていた」というのは、オヤシロさまの祟りだと思わせるため?
- 大石との昼食→レストランは園崎系列の店で間違いないため、魅音が従業員から聞いた。
◇なぜ狙われたのか?
1.知ってはいけない事を知ってしまった
圭一本人も考えた可能性。知らず知らずのうちに、踏み込んではいけない領域に足を踏み入れていた。だとしたら、それは何?
→一連の事件を嗅ぎ回っていると思われた。もしくは大石に協力していたから。
この理由だと、大石の方が狙われる可能性が高い。それとも大石が黒幕なのか?
2.引っ越してきたよそ者だから
排他的だった昔の慣わし、俗世との交流を禁ずるオヤシロさまの祟り。または、ダム建設に関する人物がいなくなったので、村の中で最も祟りの標的にされそうな人物を選んだ。
しかしそこまでして祟りを起こす必要があるのか? レナも言っていた通り、村は圭一たちを歓迎していた。それに、ダム誘致派の血族である沙都子の方が、標的にされやすいように思われる。
3.両親、もしくは圭一自身が村との関わりがあった
実は幼い頃に・・・というパターン。両親が綿流しに不参加・15日の夜に不在、という点が気に掛かる。
4.すべて圭一の被害妄想だった
これが私の支持している説だったりします。確かにこれだけでは説明がつかない事も多いんですが、ここからはこの説を重視して話を進めたいと思います。
◇様子がおかしくなったのは、大石と出会ってから?
次に狙われるのは自分かもしれないと聞き、被害妄想が強まった。
おはぎの中の裁縫針
圭一の被害妄想で、そんなものは入っていなかった。入っていたとしても、それは針ではなく他の何か。その後探しても見つからなかったのはそのため。
魅音はおはぎになんらかのものを仕込んだと思われるが、それは針ではない。(魅音の態度や、会話の微妙な食い違いから察する事ができる)
本当に入っていたとしたら、入れる事ができたのは、レナ・魅音・魅音の祖母、か? 魅音はおはぎにいたずらしたと自白したが、それが圭一の食べたおはぎとは限らない。
金属バットの携帯
端から見れば異常な行動と取られ、怖がられてもおかしくない。
レナは、圭一が悟史とまったく同じ行動を取っていると言ったが、それは本当なのか。悟史が単に転校しただけならば、バットを持ち歩き出したのも、野球チームに入っていたからというだけなのかもしれない。
白いバンに轢かれそうになった
これも被害妄想。轢こうとしている相手に、クラクションを鳴らして注意を促すのはおかしい。
ダムの2人組
レナから逃げた先のダムで会った2人組は何者なのか?
- 村の大人(病院の人など)
- 警察
- そんな人はいなかった
1,2だとしたら、圭一に襲い掛かったのではなく、バットを振り回して暴れたところを取り押さえただけ。もしくは犯人の仲間で、本当に圭一に襲い掛かったのか。
3だとしたら、レナが斧を持って追いかけてきた事自体、妄想なのかもしれない。(さすがにそれはないか・・・)
注射器
これもまた圭一の被害妄想。
「罰ゲーム」「富竹さんと同じ目にあってもらう」→マジックで落書き
という事で、恐らくマジックペンを注射器だと錯覚していた。このシーンでは、明確に「注射された」という描写がない。
死因
そうなると問題なのが圭一の死に方。大石との電話中に、富竹と同じく喉をかきむしって死亡している。自殺なのか他殺なのか。注射器が本物で、本当になんらかの毒物を注射されていたのか? それとももっと以前に? (例えば入江診療所へ行った時。風邪と診断され、注射を打たれている。それとも飲み薬の方か)
やはり1番可能性が高いのは、薬物によるものか。中毒症状で喉に異物が詰まっている(皮膚の下で虫が這いずり回っている?)、もしくは窒息しそうになった幻覚に陥ったため? 富竹は死亡直前、極度の興奮状態だったため、考えられなくはない。
もう1つ疑問なのは、圭一はどうやって大石に電話を掛ける事ができたのか。家を出る時、圭一が電話番号の書かれたメモや小銭を持っていた様子はない。それに圭一から大石に電話をするのはこれが初めて。あのパニック状態で、そう簡単に掛ける事ができるのか?
電話に関して言えば、大石が始め圭一に間違った番号を教えたのも引っかかる。あれは本当に単なるミスなのか? それとも、何か理由があったのか?
電話での言葉
死ぬ直前の圭一の台詞にも謎が多い。
ついさっきまで「ニンゲンが犯人だと思っていた」のに、なぜ突然「オヤシロさまが犯人」などと言い出したのか。あの時本当に大人数に囲まれていたのか? 背後にぴったりとくっついていたものとは? 圭一が大石に伝えようとした、「この機会を逃したら、2度と伝える事ができなくなる事」とは、「オヤシロさまが犯人」という事だけだったのか?
この年はすでに富竹が死に、鷹野が行方不明になっている。そのため圭一の死を祟りになぞらえる必要はない。ではなぜ、なんのために?
自殺?
・・・と、私は考えます。薬物の可能性も捨て切れませんが。
圭一は大石に電話を掛けた時、もしくはそれ以前に正気に戻っていたのではないか。すべてが自分の妄想だった事、そして友人を殺害してしまった事に気づき、罪の意識にさいなまれての自殺。(「ごめんなさい」の連呼から)
それまでの自分の恐ろしい行為は、それこそ本人にとっては祟りのようなものだったでしょう。そのため「オヤシロさまが犯人」などという事を口走ったのでは?
うーむ・・・しかし電話口での圭一の様子は、とても正気だったとは思えません。それに圭一を発見したのが雛見沢駐在所の警官というのも気になります。村ぐるみの犯行だとしたら、この警官も当然事件に関わっていたのでは?
要するに、この件に関しては今の段階ではサッパリという事です。申し訳ない。
◇セブンスマートの回想
本当に後ろに誰かいたのか?
これは圭一の妄想。実際に振り返っていないのに、回想で振り返る事ができるはずがない。過去の改ざんだと思われる。