まとめ

 例によっていっぱいいっぱいです。
 鬼隠し編は謎が多く、結局明確な推理ができないままでした。しかしここでは大胆に真犯人の予想まで立ててみたいと思います。

真犯人
 これはやはり鷹野三四
 実際に手を下したのは、富竹・鷹野(に見立てた別人)・詩音。その他の犠牲者は、詩音を利用して殺害したものと思われる。


動機
 鷹野は雛見沢に関する何かを知りたがっていた。しかしその調査には、御三家の存在が邪魔だった。そこで魅音・園崎家に恨みを持っていた詩音と協力し、一連の事件の計画を立てる。(当然詩音は自分が殺されるとは思っていなかった)
 御三家が消えれば、村の調査も容易になる。と同時に、村長・梨花・沙都子がいなくなる事で、古手神社の周りが無人になる。そうなれば祭具殿への侵入もたやすい。お魎・村長・梨花・沙都子・魅音殺害の動機はこれで説明がつく。
 鷹野(に見立てた別人)に関しては、戸籍上の「鷹野三四」を消すため。富竹は・・・単に用済みだからか、それとも事件に関して知られたからか。詩音は自分が犯人だと知っているため。
 問題は圭一なのだが・・・正直祭具殿に侵入させ、殺される理由をつけてまで殺害する理由が分からない。やはり彼は村となんらかの関わりがあるように思える。
 もし圭一を殺害する理由が詩音にあったとすればだが、「間にあった」とは、自分が鷹野に殺される前に、圭一を殺害する事に「間にあった」という意味ではないだろうか。だとすると、この時点で詩音は、自分が鷹野に殺される事が分かっていたという事になる。鷹野から逃げようとしていたのだろうか。


鬼の血
 今まで触れずにいたが、無視する訳にもいかないだろう。単に、「鬼となった魅音が殺人に走った」と見せるための演出とも考えられるが、それだけのようには思えない。
 ここで鷹野のスクラップブックにあった、「才能のほとんどは魅音が持つ」という言葉について考えてみる。
 ここでの「才能」とは、「鬼の血」の事を指しているのではないだろうか。つまり、魅音の方が鬼の血を色濃く受け継いでいるという事だ。


魅音と詩音、再び
 根底を覆す事になるかもしれないが、もしかしたら事件以前から、魅音と詩音は入れ替わっていたのではないだろうかと考える。
 「魅音」の名前を持ち、園崎家の次期当主で、背中に刺青があるのは、周囲からは詩音だと思われていた方なのではないだろうか。つまり、「魅音」になりすまし、一連の事件を実行した詩音が、本物の「園崎魅音」だったという事だ。
 なぜそんな事を? と言われれば、それはもう単に魅音の影武者だった、としか言いようがない。しかしそう考えるとつじつまが合う部分がいくつかあるのだ。

1.すべてを自供した「魅音

 圭一たちに自首するように言われた「魅音」は、急に態度が変わり、園崎家の歴史について語り出す。上記の説が正しければ、この時彼女が言った「お初にお目にかかります。園崎家当主、園崎魅音です。」というのは本当に言葉通りの意味になる。目の前にいる「魅音」は今まで「詩音」として振る舞い、当主とは思われていなかったからだ。
 さらにこの「魅音」が本来の当主「園崎魅音」だとすれば、当然背中に刺青もある。だからあの時圭一たちに背中を見せても、なんの問題もないのだ。

2.拷問部屋での「魅音

 この説と上記の鬼の血説を総合すると、拷問部屋で圭一を殺そうとした時、自分の事を「鬼」だと言った「魅音」の言動も納得できる。この「魅音」が今まで詩音のふりをしていた、本来の当主「園崎魅音」ならば、鬼の血を色濃く受け継いでいるからだ。「鬼」というもう1つの人格、ある種超常現象に近いものが本当にあるとしたら、だが。

3.鷹野に協力した理由

 「詩音は魅音を憎んでいたため」でも十分に説明がつくが、入れ替わり説の場合の理由も考えてみる。
 詩音のふりをしていた本来の当主「園崎魅音」は、園崎家に嫌気が差していたのではないだろうか。当主になる事もまったく望んでいなかった。もしかしたら「詩音」として振舞っていたのも、園崎家の人間(お魎)に強要されていたからなのかもしれない。お魎殺害の理由もそれか?
 そして「詩音」のまま「魅音」を消す事で、当主「園崎魅音」を表舞台から消し、自分は「園崎詩音」として生きようと思っていた。ただ、「魅音」が死んだだけでは「詩音」である自分が跡継ぎにされる可能性があるため、村長・梨花を殺害する事により、御三家という制度そのものを消滅させたのではないだろうか。
 もう1つ、「園崎魅音」は雛見沢そのものを憎んでいたとも考えられる。なりたくもない御三家の当主にさせられ、「ワタ流し」を強要させられていた。(井戸から発見された死体がその犠牲者なのかもしれない) それに嫌気が差し、お魎・村長・梨花を殺害する事により、村から解放される事を望んだのでは?

 ・・・まずい、まとめなのに全然まとまってない。つまり最終的に、誰が誰を殺害しようとしていたのか?

  • 富竹→鷹野
  • 鷹野(に見立てた別人)→鷹野
  • お魎→鷹野、詩音
  • 村長→鷹野、詩音
  • 梨花→鷹野、詩音
  • 圭一→詩音?

 そうなると、沙都子はやはり梨花のとばっちりだろうか。もしかしたら、悟史絡みで詩音が何らかの恨みをもっていたのかもしれない。
 圭一に関してはやはり分からずじまい。最後の最後でこれだ・・・。