ラムネ #12(終)

第12話 「100個の貸しと100個の借り」

★★★★☆

 感無量。
 心底よかったなー! と思ってしまった。私今までギャルゲ・エロゲ原作アニメ舐めてたよ。ヒロインが可愛くてそれなりに萌えられればいいんじゃね? 程度にしか思っていなかった。実際そこまでよかったなーと思える作品に出会えなかったからかもしれないけど…ともあれマジすまんかった。
 健次の意識が戻らないまま季節がどんどん過ぎていって、先週までが嘘のようなシリアスな展開に、これは本当にラムネ最終回かと疑ってしまいました。今までまったりしていた分、その反動は大きかった。健次の事故を聞いても泣いて取り乱す事もなく、何も答えない健次に語り続ける七海がすごく痛々しかったです。
 バカ健次、目ぇ覚ませよ! 七海は今泣いてるんだ! 貸しばかりがどんどん溜まっていって、今泣いてるんだぞ!
 季節は巡り、オヤジも未亡人に恋をするのに、七海と健次だけは時が止まったまま。再び夏が来て、挿入される幼少の頃のエピソードが切なさに拍車を掛けて…そしてようやく目を覚ます健次。
 泣いた。全米が泣いた
 再び時間は動き出し、2人は去年と変わらない夏の続きを始めるんだろうな。みんながそれぞれ新しい生活を始める中、何も変わっていない2人がとても印象的でした。健次パパと各務さんがなんだかいい雰囲気で、このままいくとそれなんてママレード・ボーイ?状態だけど、きっと七海と健次はこの先もずっと変わらないのでしょう。
 もう何度目になるか分からないけど、七海と健次はイチャイチャしてても全然腹が立たなかった。これだけ好感を持てて感情移入ができて、素直に応援できるカップルは初めてです。まさか「なんてね」にあんな深い意味があるとは思わなかったし、「ポンコツ」「てへり」「てれりこてれりこ」と素敵ワードもたくさん生み出してくれました。
 終わってみて、改めて自分がこのアニメ大好きだった事に気づき、ついさっき観たすなんとというアニメは26話も掛けて一体何やってたんだと激しく問いただしたくなったのです。てへり。