魅音と詩音

 正直、どちらが魅音でどちらが詩音かという保障はどこにもない。
 ミステリーでお約束の双子トリックだが、「実は1人」という事はまずないだろう。「実は3つ子」という事ならばつじつまが合う部分もあるが、それはそれでかなり卑怯。なのでこの可能性も却下する。
 問題は詩音の位置づけ。犯人なのか、被害者なのか。それによって入れ替わりのタイミングも変わってくると思う。
 私的には、詩音が単なる被害者だったとは思えない。「魅音」はすべて自分の犯行だと供述したが、魅音が1人で行うには無理があるし、不自然な点も多い。むしろ魅音を利用して罪を被せ、裏で糸を引いていたのでは? ・・・まぁ要は、詩音悪者って事で。
 その場合の動機としては、魅音、または園崎家を憎んでいたから。次期当主の魅音とは違い、詩音は園崎家の中でも不当な扱いを受けていたのではないだろうか。詩音が犯人だとすると、その辺りに動機があると思われる。


入れ替わり 

  • エンジェルモートで「詩音」と初対面
  • 弁当を届けてくれた「詩音」
  • 不良から助けてくれた「詩音」
    →ここまでは確実に詩音のふりをした魅音。・・・この段階ですでに違っていたら、もうどうしようもないんですけど(汗)
  • デザートフェスタへ招待、その後デートする「詩音」
    →本物の詩音。実質的にはこれが圭一と詩音の初接触
  • 祭具殿に一緒に侵入した「詩音」
    →恐らくこれも本物の詩音。

 問題はここから。詩音悪者説を支持する私としては、これ以降の2人は入れ替わっていたものだと思う。
 詩音は「魅音」になりすまし、魅音は「詩音」として拉致されていた。圭一に沙都子に対する恨みの言葉を吐いた「魅音」も、魅音に不信感を抱かせるため、魅音のふりをした詩音がやった事だと思われる。


拷問部屋での出来事
 上の流れでいくと、事件の供述をした「魅音」も詩音だったという事になる。なので、拷問部屋で監禁されていた「詩音」は、実際には詩音のふりをするよう強要されていた魅音。綿流し以降、村長の拉致以前に監禁されたと思われる。
 「魅音」は「詩音」に謝罪をさせるが、あれも魅音を憎んでいたが故の詩音の行動となる。
 大石たちの侵入により圭一を殺害できなかった詩音は、魅音をスタンガンで気絶させ、服を交換すると井戸に投げ込んで殺害。その後逃亡した。
 「魅音」は圭一たちに刺青を見せようとはしたが、実際に見せてはいないのでこの説は成り立つ。そもそも、本当に魅音に刺青があるのかは分からない。