第二十話 「筆の海」 ★★★★★ 代々蟲を封じた話を書き記している女の話。 自分の使命や運命を受け入れ、それでも蟲を憎まず、外の世界に憧れる淡幽の姿が強く美しかった。禁種の蟲を封じた墨色の痣を、文字にして少しずつ外へ出していくという設定が上手いなぁ…

第十九話 「天辺の糸」 ★★★★ 見えなくなった妻を愛の力で取り戻す話。 つまり脳内彼女も妄想力によって具現化することができると！(違) 昼間見えなくても変わらずそこにある星と、見えなくてもすぐそばにいる吹、天の川と光脈筋を重ねるのが非常に綺麗。一旦…

第十八話 「山抱く衣」 ★★★★ 絵師の里帰り。 OPカットだったのは、単純に尺の関係かな？ 今回は蟲がどうのこうのと言うより、塊の物語を観ている気分だった。 人気絵師になるも、質屋から羽織が消えたように塊も村のことをいつの間にか忘れてしまう。ふと思…

第十七話 「虚繭取り」 ★★★★☆ 蟲師がどいうやってお互いに連絡を取り合っているか。 というのを説明しつつ、生き別れになった双子の姉妹の話。最後は綺も自らウロに落ちてしまうのではないかと心配になったが、無事緒が戻ってきてくれてよかった。姿は当時の…

第十六話 「暁の蛇」 ★★★★ 蟲に記憶を奪われていく母と、その息子の話。 母・さよさんのボケっぷりが楽しかった。ギンコがツッコミを入れるほど。でもその分、忘れたはずの夫の膳を用意してしまうラストは、なんとも言えず物悲しかった。忘れた方がいいとい…

第十五話 「春と嘯く」 ★★★★☆ 冬の雪山に春を作り出す虫と、蟲が見える少年と、その姉の話。 久々に心温まる話で後味がよかった。ギンコがピンチに陥るのも、女の人から慕われるのも初めて見たような。本当はもっと色々危ない目に遭っているんだと思うし、ギ…

第十四話 「籠のなか」 ★★★★☆ たけのことそれに囚われた男の話。 今週も救われなかったな…最後のあれは救いなのかどうか。竹林すべての竹が親であり子であるように、里の村でも大人すべてが親であり、子供たちはみんなの子だったんだろうな。キスケがその家…

第十三話 「一夜橋」 ★★★★ 駆け落ちに失敗した男女の話。 意識のないまま肉体だけで生き長らえることは、果たして本人にとって本当に幸せか否か。周りの人からしてみれば、そりゃ死ぬより生きていてくれる方がいいんだろうけど…難しい問題です。そして救いの…

第七話 「雨がくる虹がたつ」 ★★★★ 虹を追い求めていた男が現実に戻る話。 橋大工としての才能がない虹郎が、虹を追いかける事で自分の居場所にすがっていた反面、なんの理由もなく居場所も作らず旅を続けているギンコ、という対比が興味深かった。 地面から…

第六話 「露を吸う群」 ★★★★☆ 蟲に寄生されて生死を繰り返し、日々生まれ変わる少女の話。 生き神様となったあこやの見る世界の映像が本当に美しかった。広がる空や降ってくる雨粒、こういうのを映像化できるところがアニメの役得だよなぁ。（それ２回目） …

第五話 「旅をする沼」 ★★★★☆ 仄暗い沼の底から。 すみません言ってみたかっただけです。前回と対応している話のように思いました。蟲との共存を拒んだジンは病んで死に、蟲と共に一生を終える事を望んだいおは助かった。今回は救いのある話でよかったです。…

第四話 「枕小路」 ★★★★ 救いのない話だった…。でもこういうテイストはすごく好き。 今回は夢の中に蟲が棲みつき、予知夢を見るようになった男の話。でも実際には予知夢ではなく、男の見る夢が現実になっていた、と。 夢の中で妻子に会い、２人が生き返るの…

第三話 「柔らかい角」 ★★★★ 目の次は耳。 宿った蟲のせいで、音が聞こえなくなったり、聞こえないはずの音が聞こえるようになったりする話。雪の質感が静寂さに拍車を掛け、「音」がテーマだけあって音響効果も素晴らしかったです。 カタツムリのような阿・…

第二話 「瞼の光」 ★★★★☆ ギンコを見てると、藤原啓治声で喋り出しそうな気がするんだ。なんでだろう？ まぶたに蟲が宿った少女と、それを献身的に世話する少年の話。蔵に閉じ込められたスイが物悲しくも美しいですね。親身になるビキも健気だし、最後の笑っ…

第一話 「緑の座」 ★★★★☆ 10月最後の新番組。 これはいい。かなり好き。こんな深夜というかむしろ早朝にやっているのがもったいないくらい。でもこのひっそり感がいいのか…。いやしかし、それでそのままひっそり打ち切り、なんて事だけは御免蒙りたい。 淡々…